チューリップの葉を一枚とって
ちょっぴりお洒落な靴べらに

真新しい靴を箱からだしたなら
さぁ

冒険の始まり

鞄の中には徹夜で作ったとびきりのクッキー
目の下に薄ぅく”くま”なんてあるけれど
朝露で顔を洗えばほら
季節はずれのひまわりのような笑顔だね

目的地は誰も知らない山の向こうのさらに先
鏡のような湖を横目にみながらひたすら歩こう
きっとそこにはちいさなころのあこがれがあるの

それはあまくてにがい琥珀の宝石

大人のとびらの鍵ってきいたわ
それとも魔法だったかしら
名前はたしか

コーヒー飴

大人になれる鍵で魔法
靴底がうすっぺらになっても
ぜったい探しだしちゃう

だってだってね
ずっとあこがれだったんだもの
そろそろわたしはそれを食べても
眉が”ハの字”になんてならないはずだわ

あまくてにがい琥珀の宝石

とびきりのクッキーは
もしものときの念のため

にがかったときの口直し