春
淡く色づく花は紅黛(こうたい)
深雪のごとく ささめいて
音を包んで降り積もる……
切々と……ただ切々と……歩をとめて 手をさしのべる
儚き瞬(とき)をとどめるために……陽の柱の中 舞う想い
静寂を忘れて 込みあげる再び巡るを知るとはいえど
ひたむき いまを喜び笑う
ひたむき いまを愉しみ笑う
楚々と散りゆく花は青靄(せいあい)
涙のごとく さざめいて
心凪ぐまで湧きいずる
滔々(とうとう)と……ただ滔々と……瞳をとじて 彼方に馳せる
移ろう刻(とき)を見送るために……陽の衣を着て 舞う想い
瞑座を忘れて 突きあげる幾度と巡るを信じるゆえに
うつむき いまは哀しみ嘆く
うつむき いまは恋しく嘆く
出逢い別れて明日があるから
どうしようもなくこのときが
愛しくて……愛しくて……愛しくて……愛しくて…………
春も間近となりました
と、いうわけで春夏秋冬四部作を作ろうかなぁと思い
第一弾として作成しました
これから季節が巡るごとに一つづつ作っていきますのでお楽しみに……