降り止むことのない気持ち
雨が町のざわめきを溶かし込んで
つかの間の静寂をつくる
僕は傘をさすことをやめて
まぶたの上に空の涙をこぼした
子犬のようにふるえることができれば
もしかすると
手を差し伸べてもらえるのかもしれないけれど
今の僕は熱にうなされるくらいしかできない
泥にまみれた靴
ずぶぬれの服
額にはりついた前髪
指先はずっと前に冷え切っていたね
「もしも」なんて言葉は大嫌いだったけど
いまは願ってもいいだろうか
どのみち後ろ向きな気持ちは
この雨に流されて地面に吸い込まれていくから
独りきり
沈黙した世界の中
鼓動だけが耳元でささやく
まだ終わりになんてできないよ
しずしずと降る雨から連想した詩。
雨って、心をやさしくしてくれる……
そんな風に感じたことはありませんか?