マスカーレイド


数え切れない夜をこえ
わたしは今日もまた舞踏会をあとにする

手には置き忘れたひとつの仮面
ひとりきりの部屋には
もう収めきれないほどあるというのに

誰かと言葉を交わすために
誰かの悲しみを癒すために
誰かの愛を手にするために

そのたびに増えていった仮面

作り笑いばかり上手になったわたしの
本当の笑顔はどんなだったかしら

そして今日もまた
わたしは舞踏会へと足を運ぶ


そんなあなたを知っているから
ほら、大丈夫だよ