湖上の落ち葉
喜びが太陽のもたらす眩いきらめきとしよう
悲しみが雨のもたらす密やかなしじまとしよう
不安が風のもたらす木々のざわめきとしよう
なら
音もなく湖上に舞い降りた
この枯葉のもたらす一輪の銀の波紋は
恋
どこからともなくやってきて
果てしなく広がり
止めるすべなどあるはずもなく
ただひたすらにだけど確かに
胸のうちに昨日とは違う空を映しこんでいく
もしも岸に波音をたてたならば
それは一つの言葉となって
あなたのその耳に届くことでしょう
「好きです」