もの想い

ときどき、どうしても眠れない夜があります。
眠いはずなのに、疲れているはずなのに、目を開けるのも’おっくう’なはずなのに……
眠れない夜……

そんなときはいろいろなことに思考が飛びます。
ひとつの事柄についてとことん考えを掘り下げていったり……
かとおもいきや全然関係のないことにふいに想いを巡らせてみたり……
それは例えば
「昔好きだったあの人はいまどうしているだろう?」とか
「どうしてあいつはあぁなんだろう?」とか
「明日はどういう順序で仕事をしよう?」とか
「生きること」とか「死ぬこと」とか

「俺はいまなにが一番大事なんだろう?」とか……

で、朝になって目が覚めるとそれらのほとんどを忘れてしまっています。

夜中のもの想いなんてそんなものなんだろう、とは思います。
そしてまたそれでいいのだろう、とも……

私は考えることが好きな性格です。
考えたすえに答えがでなかったとしても、何一つわからないことだらけだったとしても
それでも考えることが好きです。
その行為そのものが好きだからです。

な〜んにも楽しいことがない日常、退屈で退屈でたまらないとき
たとえば名も知らぬ花をじっ、と見つめてその花について考えてみてください。
たとえば本屋で植物の本を立ち読みして調べてみるのもいいし
一輪摘んで窓のところにコップに生けて飾ってみるのもいい……

なんでもないことにほんのちょっと興味を持つだけで
思ってるよりずっと、日常に変化が起きます……

不思議なくらいに


今日もまたもの想いにふける……そんな夜になんとなく書いてみたくなった話