砂漠の雪

極彩色に着飾った街
名も知らぬ誰かの鼻歌に
ほんの少し
幸せをわけてもらった気分になる

気づけば音もなく降る細雪

足音の耐えないアスファルトの上では
降り積もることはないけれど
少なくとも
この砂漠のように渇ききった僕の心には
いくらかのオアシスができることだろう

そしてそれは

ここちよいぬくもりとなって
凍えた指先に
ふたたび感触をとりもどしてくれるはずだから

いまはもう少しだけ
この寒さに耐えながら空を見上げていよう……

 


ふるえる季節に
ぽぅ、っとあったかくなるような詩……になってるといいんですけど