潮
目覚まし時計がこめかみを叩くよりも早い
いままで見たことがなかった朝
薄もやのかかった頭でなんとなく
カーテンをパジャマの上から羽織ってみた
木とか家とかビルとかの間
窮屈そうな海が
さらにまつげの間で困った顔をみせる
なんだかもうしわけなくなったから
窓を全開にした
ひんやりと頬にくちづける風
挨拶のかわりに瞳にさしこむ陽の光
誰よりも早起きな電車の足音
そして海の味
生まれてはじめての朝に
いつのまにか涙していた
涙していたんだ
休日になぜかすごく早く目が覚めたときに思いついた詩。
あまりに綺麗な景色にあらためて感動してしまいました。