「指先の思い出」

 

早く目覚めた朝 机の手紙を
もう一度読み返し 眠りにまたつく
時計の針の音 子守唄のように

少し空いている窓をすり抜け
誘う秋風 鼻にくちづけ

枯葉のお喋りに耳を傾けて
少し忘れかけた声を思い出す
切なくて優しい 色の褪せた恋

次第に白くなりゆく息に
時は流れるものと感じた


早く目覚めた朝 陽にやけた手紙
指の先でそっと 名前なぞった……

 


懲りずに某氏の曲から沸いて出た歌詞。
白い部屋でまどろむ少し肌寒い朝、というイメージで書きました。
初秋頃かな?